2022

新型コロナウィルスの感染拡大による中止を挟み、実に3年ぶりの開催となったSummersonic2022。ウィズ・コロナへと踏み出したフェスシーンの復活を告げる2日間の祝祭で、4万人が歓喜に包まれた。
東京初日は（大阪21日）はThe 1975が遂にヘッドライナーとして登場。5回の出演を重ね、もはや「ホーム」と呼ぶべきサマソニで圧巻の復活ステージを見せてくれた。世界的ブレイクを果たした新星マネスキン、日本を代表するバンドKing GnuからThe 1975へのリレーは、サマソニ再起動の完璧なストーリーを描き出していた。そんなスタジアムはもちろんのこと、この日はMAN WITH A MISSIONやザ・オフスプリングを筆頭に各ステージでロック・バンドの熱演が際立った。また、セイント・ヴィンセント、リナ・サワヤマ、ビーバドゥービーら女性アーティストの充実によって、サマソニのジェンダーイクオリティの深まりを感じた1日でもあった。Vaundyやスクイッド、ザ・リンダ・リンダズら国内外のフレッシュな若手の躍動に、未知の才能との出会いというフェスの醍醐味を久々に噛みしめた観客も多かったはずだ。
バンド色の強かった初日から一転、東京2日目はジャンルミックスが際立つラインナップとなった。メーガン・ジー・スタリオンからONE OK ROCKへ、そしてヘッドライナーのポスト・マローンへとバトンが渡されたスタジアムは、まさにサマソニの真骨頂たるクロスオーバーを感じさせてくれた。プライマル・スクリーム、カーリー・レイ・ジェプセン、秦基博と各ステージのトリの顔ぶれもバラエティ豊か。また、パンクの破天荒を極めたヤングブラッドが大きな話題を呼んだ一方、TOMORROW X TOGETHER、CLらK-POPアクトの活躍、BE:FIRST、羊文学、ちゃんみなといった国内アーティストの存在感も際立っていた。ジャンルや言語を超えてボーダレスに拡大していく、ポップミュージックの楽しさに満ちた2日目だった。そしてヘッドライナーのポスティの心からの「Congratulations」と共に、私たちの暑くて熱い3年ぶりの夏は幕を下ろした。

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