2000

2000年に開催されたSUMMER SONICの第一回は、山梨の富士急ハイランドと大阪のWTCオープンエアスタジアムの両会場を行き来する、いわゆる「巡回型」フェスのスタイルを日本に初めて本格的に導入した記念すべきフェスティヴァルとなった。ステージは2ステージ制で、現在のサマソニと比べれば出演アクト数も観客動員数もずっと小規模なスタートだったが、それでも既にこの第一回の段階から「サマソニらしさ」は随所で発揮されていたと言っていい。ヘッドライナーはグリーン・デイとジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン、他にもウィーザー、311、フレーミング・リップスといった強力なUSオルタナ勢が並び、一方でジェームス・ブラウン、アレステッド・デベロップメントといった大御所、またDRAGON ASH、SUPERCARら邦楽勢も充実し、若く、リアルで、そしてジャンルの多岐に亙る層の厚さを感じさせるラインナップだった。また、この年のサマソニを強烈に印象付けているのが後に大ブレイクする若手バンドが多数登場したことだった。2013年にはメイン・スタジアムのヘッドライナーを務めたミューズが、なんとこの年はトップバッターで登場した。コールドプレイとシガー・ロスが歴史的な初来日のステージを踏んだのもまた、この第一回サマソニだったのだ。