2007

2007年のSUMMER SONICを一言で形容するなら、「攻め」の年だったと言えるんじゃないだろうか。その年のテーマを象徴するスタジアムのヘッドライナーにR&B、ポップ・アクトのブラック・アイド・ピーズと若手アークティック・モンキーズが大抜擢されたという第一報は当初驚きと共に迎えられたが、結果的にこの年は観客総動員が20万人を突破するという大成功に終わった。

ロック・フェスとして始まったサマソニがジャンルの垣根を飛び越え、参加者と共に拡大、そして成長していったことを実感させられるサプライズ・イヤーだったのだ。ちなみにアークティック・モンキーズの史上最年少（21歳）、そしてデビュー最速（2年目）でのヘッドライナーの記録は未だに破られていない。そんなアークティックを戴いたスタジアムにカサビアン、マニック・ストリート・プリーチャーズ、ブロック・パーティ、フラテリスらUK勢が集結したのも2000年代後半のUKロックの勢いを感じさせるものだった。

そんなUK勢が埋めたスタジアムの真裏のインドアではオフスプリングやアヴェンジド・セヴンフォールド、モーターヘッドらが暴れまくるというコントラストも最高で、また、ブラック・アイド・ピーズの日にはアヴリル・ラヴィーン、グウェン・ステファニー、木村カエラとガールズ・パワーの台頭も著しかった。

2007年はDANCE STAGEも大豊作で、DJ SHADOW ＆カット・ケミスト、UNCLEらヴェテラン勢から、当時のニュー・レイヴをダイレクトに反映したデジタリズム、クラクソンズ、CSSら新鋭達まで、幅広くラインナップされていた。また、この年から大阪会場が舞洲に会場を移転している。